スタビライザーLSI CXD5254GG製品写真
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スタビライザーLSI・モジュール

イメージセンサーとIMU(6軸モーションセンサー)を組み合わせることにより卓越した振動除去および水平維持を実現

概要

スタビライザーLSI CXD5254GGは、イメージセンサーとIMU(6軸モーションセンサー)を組み合わせることで、イメージセンサーからの映像入力に対してEIS(電子式ブレ補正)による振動の除去と水平維持を行い画像を出力するスタビライザーLSIです。高度な姿勢制御アルゴリズムによりカメラ起因のブレを低減し、映像の水平安定化やジェロ現象の抑制をリアルタイムで行います。さらに、ソニー独自のコントラスト改善機能であるiPC(intelligent Picture Controller)機能を搭載しています。スタビライザー機能と組み合わせることで、これまで振動の影響で見えなかった対象や認識できなかった情報を鮮明にとらえることができます。CXD5254GGは、従来のカメラ技術では実現できなかった新たな映像価値を創出し、放送、スポーツエンターテインメント、セキュリティ、ロボティクスなど、幅広い分野で活用いただけます。また、CXD5254GG単体に加え、IMX577センサーとレンズを組み合わせた放送用/映像制作用の小型カメラモジュールも提供しており、さまざまなニーズに対応可能です。

製品ラインアップ

スタビライザーLSI CXD5254GGと、CXD5254GGを搭載した放送用/映像制作用カメラモジュール ESC-Aシリーズを提供しています。

スタビライザーLSIの特長

ソニー製イメージセンサー対応のスタビライザー機能チップ

CXD5254GGは、イメージセンサーと画像処理LSIの間に接続して使用するスタビライザー機能に特化したコンパニオンチップとして設計されています。イメージセンサーから入力されるRAWデータとIMUから入力される加速度およびジャイロデータを元にブレ補正等の各種信号処理を行い、RAWデータとして画像処理LSIに出力します。また、各種ソニー製イメージセンサーからの入力に対応しています。対応センサーはスペックをご確認ください。

入力と出力の説明図

多機能な信号処理とアプリケーション別パラメーターの提供

EISによる高精度なブレ補正、水平維持、ジェロ現象の抑制、さらにレンズ歪みの補正など、多彩な信号処理を行います。ソニーが長年培ってきた技術とノウハウを活かし、オンボードカメラ、ドライブレコーダー、ウェアラブル、FPV(一人称視点)ドローン、RCカー、固定カメラなど、さまざまな用途に対応した実績あるスタビライザーのサンプルパラメーターを提供しています。これらのサンプル設定をもとに、各アプリケーションに合わせて最適化することで、CXD5254GGのスタビライザー性能を最大限に引き出すことが可能です。

優れたリアルタイム処理性能

わずか1.5フレームという低遅延で、EISによる高精度のブレ補正、水平維持、ジェロ現象の抑制、レンズ歪み補正など、すべての信号処理を行います。この高速処理により、リアルタイム性が求められるアプリケーションにも対応可能で、遅延のないなめらかな映像を提供します。

シーンに応じた最適な補正で認識精度を向上

スタビライザー機能に加えて、視認性向上を目的としたiPC機能が搭載されています。
このiPC機能では、暗所、雪、霧、逆光などの撮影状況を自動判別し、その情報をもとに最適なコントラスト調整を行うことで、シーンの変化に柔軟かつダイナミックに対応した映像を生成します。明るさの変化、照明の位置、天候などによって生じる「黒つぶれ」や「白飛び」といった映像の劣化を効果的に抑制し、視認性を大幅に向上させます。スタビライザー機能と組み合わせることで、対象を鮮明に映し出し、認識が困難だった情報の検出率を高めることが可能になります。

スタビライザーLSIのスペック

CXD5254GGは、対応するソニーのイメージセンサーと組み合わせて、ご利用いただけます。

製品名 CXD5254GG
最大入力フレームサイズ 5120 (H) × 5120 (V)
出力フレームサイズ 1920 (H) × 1080 (V)
出力フレームレート 60 / 59.94 / 50 / 30 / 29.97 / 25 fps
入力インターフェース MIPI D-PHY / CSI-2, SLVS-EC
出力インターフェース MIPI D-PHY / CSI-2, sub LVDS
パッケージ FCCSP, 256 pins, 0.65 mm pitch
パッケージサイズ 11 mm × 11 mm × 1.4 mm
対応イメージセンサー(RS)* IMX577-AACK / IMX412-AACK / IMX415-AAQR / IMX533CQK
対応イメージセンサー(GS)* IMX535-AAQJ

*2025年12月時点での対応イメージセンサー。その他のイメージセンサーへの対応はお問い合わせください。

カメラモジュールの特長

放送用・映像制作用カメラモジュール

CXD5254GGとイメージセンサーIMX577を組み合わせた、小型で高性能な放送用・映像制作用カメラモジュールです。ESC-Aシリーズは、異なる出力画角に対応した3タイプのモジュールをラインアップしており、用途に応じて選択できます。メインボードはリジッドフレックス構造を採用しており、柔軟に曲げることができるため自由度の高いカメラ筐体設計が可能です。さらに、本モジュールを活用することで、カメラ開発に必要な設計・調整工程を大幅に削減でき、開発期間の短縮に貢献します。

各モジュールのカメラヘッド

ESC-A0600 ESC-A0700 ESC-A1000
モジュールESC-A0600/A0700/A1000のカメラヘッドの写真

放送用/映像制作用カメラモジュール

ESC-A0600/A0700/A1000
放送用/映像制作用カメラモジュールESC-A0600の製品写真

各種フォーマットに対応したプロフェッショナル仕様

ソニー株式会社の業務用カメラ開発部門との共同設計により、放送品質の高画質を実現。各種ビデオフォーマット、OETF特性、色空間規格に対応しています。

用途別パラメーターによる高精度な映像補正

CXD5254GGの搭載により、高精度なEIS、水平維持、ジェロ現象の抑制、レンズ歪み補正などの高度な信号処理を行います。モータースポーツのオンボードカメラ、ウェアラブル、FPVドローン、RCカーなど、実績のあるサンプルのパラメーター設定を活用することで、制作者の意図に沿った映像表現が可能です。

ユーザー開発にも対応する柔軟なリモート制御機能

CANおよびRS-485対応インターフェースを搭載し、撮影状況に応じてスタビライザー機能を含む各種設定をリアルタイムで制御できます。対応するRCP(Remote Control Panel)を使用することで、簡単に設定変更ができ、またユーザー自身によるライブコントロール用ソフトウェアを開発できます。

プロユースに適した多彩なインターフェース

SYNCインターフェースを搭載。最大4台のカメラをフレーム同期させることが可能で、異なる視点からの映像を組み合わせたマルチアングル撮影を実現します。SDI出力に対応し、業務用映像機器との高い互換性を持ち、安定した映像伝送が可能です。また、ステレオ音声入力にも対応しており、映像と音声の一体感あるコンテンツ制作をサポートします。

カメラモジュールのスペック

ESC-Aシリーズは画角の異なるレンズを搭載した3種類のカメラモジュールを揃えています。

製品名 ESC-A0600 ESC-A0700 ESC-A1000
HFOV 61 deg (Zoom 90%)
56 deg (Zoom 100%)
82 deg (Zoom 90%)
74 deg (Zoom 100%)
100 deg (Zoom 90%)
90 deg (Zoom 100%)
カメラヘッド部のサイズ・重さ 22.4 mm × 22.4 mm × 30.8 mm
17.7 g
22.4 mm × 22.4 mm × 26.2 mm
23.8 g
22.4 mm × 22.4 mm × 24.6 mm
17.6 g
メインボードのサイズ・重さ 50 mm × 75 mm × 6.2 mm
11.7 g
搭載イメージセンサー IMX577-AACK
ビデオフォーマット 1080/59.94p, 1080/59.94i, 1080/50p, 1080/50i, 720/59.94p, 720/50p
OETF特性 HDR (S-Log3), HLG, SDR
色空間規格 SMPTE 240M, ITU709, SMPTE Wide, NTSC, EBU, ITU601
入出力端子 SDI output (3G, 1.5G)
Stereo microphone inputs
制御インターフェース CAN, RS-485
電源 DC, Input range: +5 V to +18 V

活用事例

モータースポーツ向けオンボードカメラ

スタビライザーLSIを搭載したモータースポーツ用オンボードカメラは、車体から発生する振動によるジェロ現象を抑制し、激しいコーナリングや縁石乗り越え時の衝撃に対しても、強力な補正機能により、驚くほど安定した映像を提供することができます。特にモーターサイクル用途では、水平維持機能が効果を発揮。バイクの傾きに関わらず、水平基準での映像が撮影可能です。バイクがダイナミックに傾く場面でも、なめらかで臨場感のある映像を提供できます。

モータースポーツのイメージ画像

モーターサイクル向けドライブレコーダー

近年、モーターサイクルへのドライブレコーダー装着率が高まっており、今後さらなる普及が期待されています。
しかし、モーターサイクル特有の車体振動により発生するジェロ現象は、従来のドライブレコーダーにとって大きな課題でした。スタビライザーLSIを搭載したドライブレコーダーは、この問題を解決し、スタビライザー機能により映像のブレを抑制し、水平維持機能を活用することで、より安定した映像の取得が可能になります。世界最高峰のレース現場で培われたスタビライザー技術を、民生用製品でも実現することができます。日常の走行からスポーツ走行まで、あらゆるシーンで高品質な映像記録を実現します。

モーターサイクルのイメージ画像

ウェアラブルカメラ

近年、警備・建設業界では、警備員や作業員の安全性向上や業務効率の観点から、ウェアラブルカメラの導入が進んでいます。 スタビライザーLSIを搭載したウェアラブルカメラは、移動中でもブレの少ないなめらかな映像を提供します。警備員や作業員が現場に急行したり、トラブル対応時に激しく動いても、安定した映像をリアルタイムで共有でき、証拠映像としての活用も可能です。さらに今後は、サッカー、ラグビー、野球などのスポーツ分野においても、スタビライザーLSIを搭載したカメラを装着する選手、審判の視点からの映像をリアルタイムで放送や判定確認に活用されることが期待されています。

ウェアラブルカメラのイメージ画像

FPVドローン向けカメラ

従来のFPVドローンカメラでは、ブレ補正や水平維持のためにジンバルの搭載が必須でした。しかし、スタビライザーLSIを搭載したFPVドローンでは、ローター由来のジェロ現象を抑え、高度な姿勢制御アルゴリズムにより、ブレ補正と水平維持を実現。ジンバルの搭載が不要になり、機体の軽量・小型化による長時間・高速飛行が可能になります。 ESC-Aシリーズは小型・軽量でありながら、放送品質の映像処理能力を備えています。これまでのジンバル搭載FPVドローンではできなかった被写体への高速追従や、水平維持による見やすい映像の撮影が可能です。スポーツ競技などの分野では、競技者と一体となったような新しい観戦体験を創出します。

FPVドローン向けカメラのイメージ画像

セキュリティカメラ

スタビライザーLSIを搭載したセキュリティカメラは、風や振動による映像のブレを効果的に補正し、安定したモニタリング映像を提供します。従来、風の影響が強い場所や通行する大型車両によって振動が生じる橋などでは、ジェロ現象や映像の揺れが問題となり、設置には高度な配慮が必要でした。しかし、スタビライザーLSIのスタビライザー機能により、これらの課題を解消し、困難な環境でも設置が可能になります。さらに、スタビライザーLSIが備える視点移動機能やズーム機能を活用することで、パン・チルト・ズーム操作を実現。水平維持機能と組み合わせることで、簡単に水平基準の映像を取得でき、モニタリング映像の品質を向上させます。これらの機能により、セキュリティサービスの機能拡張や設置コストの削減にも貢献します。

セキュリティカメラのイメージ画像

ロボティクス向けカメラ

近年のロボティクス分野では、人間に近い高度な認識力と判断力が求められています。スタビライザーLSIとグローバルシャッターイメージセンサーを組み合わせたロボティクス向けカメラは、ジェロ現象、スキュー歪み、部分露光などを解消します。さらに、スタビライザーLSIの高度なアルゴリズムにより、カメラ由来のブレを抑え、映像の水平維持を実現。これにより、カメラと被写体が同時に高速で動くような状況でも、歪みのない、安定した映像を撮影することが可能です。この技術は、人や物体の認識精度を大幅に向上させ、産業用ロボットや自律移動体など、高精度な映像認識が求められるシステムに最適です。今後、ロボティクス分野でのさらなる普及が期待されています。

ロボティクス向けカメラのイメージ画像

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