顧客事例
産業用イメージセンサー

ニチレイフーズ SWIRイメージセンサーを用いた
普及型分光カメラによる冷凍食品原材料検査の自動化

用途:食品検査
企業名:ニチレイフーズ

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冷凍食品は、単なる利便性を提供する存在から、日常の食を支える生活必需品へと、その位置づけを大きく変えています。一方、生活コストの上昇や安定した食料供給への関心の高まりを背景に、食品業界では生産効率と品質の両立がこれまで以上に求められるようになりました。また、食品安全が重要視され、異物混入リスクを低減するための品質管理体制の高度化も重要な課題となっています。
こうした背景から、従来の目視検査や一般的な画像検査に代わる、より高精度で再現性の高い検査手法への期待が高まっています。

冷凍食品製造のイメージ画像

ニチレイフーズについて

ニチレイフーズは、冷凍食品を中心に家庭用・業務用食品を展開する、冷凍食品のリーディングカンパニーです。
長年培ってきた冷凍・加工技術を強みに、安全・安心でおいしい商品を通じて、豊かな食生活を支えています。

課題|原材料受け入れ工程で見逃されがちな異物

ニチレイフーズでは、食品製造工程の自動化を進め、人の目では見えない、あるいは見分けづらいものを検出するため、画像処理技術やAIを活用した検査装置の開発・導入を行ってきました。冷凍食品に使用される原材料の受け入れ工程では、目視確認に加えてカメラによる画像検査が行われていますが、以下のような課題がありました。

  • ・プラスチック片など、透明で見えにくい異物や、原料と色味が近く判別しづらい異物の検出が難しい
  • ・検査員による目視検査では、長時間作業による集中力低下や疲労に起因する見落としのリスクがある

安定した検査品質を維持するためには、人の目や従来のカラーカメラでは検出が難しい異物を、自動かつ確実に検出する新たな手法が求められていました。

解決策|マルチバンドフィルターを用いた普及型分光カメラ

ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社(以下、SSS)では、これらの課題に対する解決策として、SWIRイメージセンサーとマルチバンドフィルターを組み合わせた普及型分光カメラのコンセプトを提案しました。
リンク:普及型分光カメラの紹介

SWIRイメージセンサーは、可視光を含む0.4μm~1.7μmの短波長赤外(SWIR/Short-Wavelength InfraRed)領域の光をとらえるセンサーです。
マルチバンドフィルターを通して撮影することで、4つの異なる波長情報を取得します。複数の波長情報を組み合わせることにより、色や形が酷似している異物の判別や物質の水分量可視化など、高度な検査が可能になります。

ニチレイフーズでは、この普及型分光カメラと自社の画像処理技術を用いて、原材料受け入れ工程における異物検査の高度化を実現しました。

ニチレイフーズ ご担当者コメント
技術戦略部 装置開発グループ 吾郷友亮 氏

SSSの普及型分光カメラのコンセプトは、短波長赤外(SWIR)の複数波長を活用することで、従来のX線検査や目視検査では判別が難しかった食品と樹脂の違いをとらえられる点を評価し、採用しました。
実際の検証では、透明樹脂の検知精度が向上し、品質保証レベルの強化につながっています。さらに、AI・画像処理と組み合わせることで、単なる異物検出にとどまらず、実運用における判定精度と安定性の確保にも寄与しています。
この導入により、従来技術では対応が難しかった領域に対して、新たな検査アプローチを実現できました。
分光イメージングは、食品製造における安全・安心を支える基盤技術として高い価値を持つと考えています。今後は本技術をベースに各工場への展開を進め、全社的な品質レベルの向上をめざします。

このように、普及型分光カメラを使用した検査は、色や形状に依存せず、素材の違いから判断できる点が高く評価されました。

普及型分光カメラコンセプトの説明図
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普及型分光カメラコンセプトの説明図

ネギの受入工程を想定した
異物検査撮影画像

一般的なカラーカメラで撮影したネギの受け入れ工程を想定した異物検査の説明
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一般的なカラーカメラで撮影したネギの受け入れ工程を想定した異物検査の説明
普及型分光カメラで撮影したネギの受け入れ工程を想定した異物検査の説明
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普及型分光カメラで撮影したネギの受け入れ工程を想定した異物検査の説明

導入効果|検査精度向上と省人化を両立

普及型分光カメラによる画像検査を導入したことで、ニチレイフーズでは、これまで人が担っていた目視検査の自動化を実現しました。

その結果、以下の効果が得られています。

  • ・原材料受け入れ時における異物検査精度の向上
  • ・検査工程の高速化・ばらつき削減による安定化
  • ・検査ラインの省人化および検査員の負担軽減

原材料段階で高精度な異物検査を行うことで、製造工程全体の安定化につながり、消費者に安心・安全な冷凍食品を提供する体制強化を実現しました。
本システムは現在、船橋工場にて実稼働しており、今後はさらなる製造ラインへの展開も期待されています。

ダウンロード

SWIRイメージセンサー 搭載カメラリスト

SWIRイメージセンサーが搭載されたカメラの一覧はこちらからダウンロードいただけます。普及型分光カメラは、Notes欄に「Note : Based on Sony's "Optimal Multi-Spectral Camera" concept」と記載しています。

普及型分光カメラの撮影環境とマルチバンドの画像処理手法

資料の表紙画像

普及型分光カメラの実際の検証に向けて、撮影のポイントや、画像処理の手法を、撮影事例とともにご紹介します。実際に撮影したサンプル画像もダウンロードできます。

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