概要
イメージセンサーの技術向上にともない、さまざまな研究・調査の領域で、画像情報活用が広がっています。科学領域の分野では、デジタル顕微鏡の性能が向上することにより、これまでは撮像が難しかった微生物や細菌の動きをより精度よくとらえることができるようになりました。また、医療をはじめとするさまざまな分野における科学的なデータの計測にもセンシング技術が活用されています。ソニーセミコンダクタソリューションズのキーデバイスは、多彩な特長を兼ね備えたラインアップで、幅広い分野のご要望にお応えします。
活用事例
デジタル顕微鏡
デジタル顕微鏡は、接眼レンズを通して入ってきた情報をイメージセンサーで処理し、液晶モニター上で観察する方式の顕微鏡です。そこで使われるイメージセンサーには、感度・S/N比の高さとダイナミックレンジ、各画素の性能の均一性、高い解像度が求められます。ソニーのローリングシャッター方式イメージセンサーはそれらの条件を満たし、可視光から近赤外線域に至るまで高い感度をもっており、デジタル顕微鏡の観測精度の向上に貢献します。
科学的なデータの計測
イベントベースビジョンセンサーは各画素の動きを輝度変化としてとらえ、変化したデータだけを低遅延で出力できるため高速かつ低演算負荷でデータを処理することが期待できます。
従来方式のようなフレームレートの制約を受けず、高速で動く対象物を時間軸方向に途切れることなく追従しデータ化します。
UI/UXの開発
イベントベースビジョンセンサーは各画素の動きを輝度変化としてとらえ、変化したデータだけを低遅延で出力できるので、手の動きなどジェスチャートラッキングに最適です。ToF方式距離画像センサーとの組み合わせによる応用も期待されています。
文化遺産のデジタルアーカイブ化
古代の文書や絵画や壁画などの文化遺産の保全のため、状態が劣化する前にそれらを撮影しデジタルデータで保存する取り組みがあります。従来は、広い面積の文書や絵画は分割撮影をしたのちに合成していましたが、最近では大型イメージセンサーを使ったカメラで一度に撮影する手法が注目されています。
ソニーの産業用の大型イメージセンサーは1億以上の画素を有しており、この用途に適しています。ローリングシャッター方式イメージセンサーは静止した状態でノイズの少ない画像を撮影したいケースに適しています。グローバルシャッター方式イメージセンサーは、カメラを動かしながら被写体を撮影するような場合でも、動きの影響をうけずに歪みのない静止画を撮ることができます。
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