概要
FPD(フラットパネルディスプレイ)は、デジタルサイネージ等の大型デバイスから、スマートフォンやスマートウォッチなどの中小型デバイスまで、その用途ごとに、大きさと性能が異なるさまざまな製品が展開されており、新たなディスプレイデバイスの開発も日進月歩で進んでいます。
FPD製造にはマザーガラスの受け入れから最終商品に至るまで多くの工程が存在するため、各工程における良品率を高めると共に、不良品を確実に検出できる高度な品質検査が求められます。
今日、その多くの工程で幅広く画像による検査が行われており、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社の持つ高感度・高解像度・高速・低ノイズの産業用イメージセンサーが、製造工程における品質管理と生産性の向上に貢献しています。
活用事例
ガラス表面の欠陥検査
FPDの製造現場において、パネル表面の微細な欠陥や、アレイ工程における配線パターンの異常、セル表面の異物を検出する工程でイメージセンサーが使われています。高画質・高解像度・高速のグローバルシャッター方式イメージセンサーは、この用途に適しています。また、偏光イメージセンサーは、表面状態の差による偏光度の差をとらえることができるので、凹凸がランダムな汚れと区別して傷を検知します。
大型ディスプレイの検査
大型フラットパネルディスプレイ(FPD)の欠陥検査には、検査画面の各画素の輝度を正確に測定し、FPDの画素欠陥やムラの有無を検知する検査などがあります。撮像面積の広い大型イメージセンサーによる撮影が効率的ですが、画素の性能の均一性が課題となります。ソニーの大型のローリングシャッター方式イメージセンサーやグローバルシャッター方式イメージセンサーは、画素数が1億を超えるのにもかかわらず、特性のばらつきが少なく、ノイズが少ないので、このような検査に活用できます。
画質比較
下の写真は、画素数の異なる2つのセンサーで撮影したFPDの画面の比較です。500万画素のイメージセンサーで撮影された画像は、拡大するとぼやけていき、白い数字を構成するFPDの各画素を確認することはできません。一方、1億以上の画素を持つIMX661で撮影された画像は、数字を構成するFPDの各画素の形状やばらつきを確認することができ、精細な検査が可能です。
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